信用保証協会の連保証債務を相続放棄するまで-私の体験をお伝えします
最初にその封筒を見た時には、信用保証協会がなんのことかも知りませんでした。
中を見ると「通知書」と題された文書が入っていて、
死んだ父には倒産した会社の連帯保証債務があり、私はその法定相続人だと。
求償金の残高は以下の通りだから、〇月×日の午前10時に来社しろと。
はい?債務?相続?しかも来社しろ?
なに言ってんの、この人。
その下には表があり、「代位弁済額」「求償金元本」「損害金・費用等」だとか、よく意味の分からない用語と一緒に、私の生活にはあまり縁のない桁の数字が書かれています。
とりあえず「代位弁済額」と「損害金・費用等」を足すと9千万円ちょっとでした。
改めてその通知書をよく読むと、
- 死んだ父はA社の連帯保証人だった
- A社は倒産して借金は連帯保証人の債務として残っている
- その額は、利子で膨らんで9千万を超えている
- そしてその債務は私に相続されている
…と、そういうことのようです。
A社とは、名前も知らない会社でした。
後から分かった話では、父の知人が経営していた会社でずいぶん前に倒産したそうです。
父はその連帯保証人になっていたということなのでしょう。
全然知りませんでした。
でも、知らないうちに私の借金9千万!?ほぼ一生借金暮らし!?
検索しまくった日々
結局、相続放棄という方法で借金を背負わずに済んだのですが、保証協会からの通知が届いた日から相続放棄が済むまで、どれだけ検索したことでしょう。
「相続債務」「信用保証協会」「取り立て」「借金の時効」などなど…
最後には「生活保護」まで検索していました。
すべてが済んだ時、こんなことがなければ知るはずのなかったことをたくさん学んだことに気付き、この数か月間、ネット上の体験談がどれほどありがたかったかしみじみ思ったものです。
私の調べたことや体験も、どなかのお役に立てば幸いです。
状況から対応を調べる
今の状況を選択してください。
段階に応じた必要な情報へ移動します。
債務の存在を知ったら
親族が借金を残して死んでいたことが分かったら、まず落ち着いてその債務と債権者を確認してください。
信用保証協会の場合は、代位弁済日が10年以上前のこともあります。時効ではないかと考えますが、時効援用は、ちょっと待って下さい。
相続放棄を知る
連帯保証人の地位を含む債務は法廷相続されます。
私たちは知らない間に連帯保証人になってしまったわけですが、相続放棄をすれば借金を返済する義務もなくなります。
相続放棄ができる条件と、相続放棄によって起こりえるデメリットについてまとめておきました。
相続放棄をする
相続放棄をすると決めたら、手続きに入ります。
具体的な相続放棄申述の手順やかかる費用、日数など、私の経験を交えてまとめたものです。
弁護士、司法書士に依頼するほうがいい場合もあるので、相続放棄に強い法律家を探すコツも書いておきました。
相続放棄の申し立てが受理されたら
裁判所が相続放棄の申述を受理すれば、債権者に相続放棄したと伝えることができます。
債権者との関わり合いは、ここでお終いですが、債権者は次の相続順位の方へ通知するはずです。
あらかじめ連絡してその人にも相続放棄をしてもらう必要があります。
相続放棄の申し立てが棄却されたら
債務が発見されても、プラスの財産のほうが多いときには、相続放棄をせずにすべて相続して、借金を返済する方法を取るでしょう。
裁判所が相続放棄を認めなかった時は、法定相続人として借金を返済しなければなりません。
信用保証協会の債務の場合には、最初に返済プランについて話し合うことになります。
保証協会はどうやって債務者の資産を調査するのかなどをまとめました。