信用保証協会の債権回収サービサーと民間のサービサーはまったく違う
信用保証協会から届いた通知の差出人が「保証協会サービサー」だった人もいるかもしれません。
うちもそうでした。
「サービサー」って何さ。と検索すると、
「サービサーは、債権は回収専門の業者で、焦げ付いた債権がサービサーに売られるときは二束三文(1%のこともある)。ポンカス債権とも呼ばれる。だからサービサーは、借金を大幅にマケてくれる。債権がサービサーに移れば余裕」
こんな話が出てくるでしょう。
嘘ではありません。
でも信用保証協会の債務の場合はあまり関係ありません。
保証協会の債務は、サービサーに移ったからといってまけてもらえるものではありません。
保証協会サービサー
保証協会サービサーは、信用保証協会の委託会社です。
信用保証協会からの委託を受けて債権の回収にあたる会社。
別企業になっていはいますが、実際に同じ住所にあったりするくらいで…
例えば北海道の信用保証協会は札幌市中央区大通西14丁目1番地
北海道の保証協会債権回収株式会社は札幌市中央区大通西14-1
同じです。
実態は同じ会社の別の部署くらいの雰囲気でしょう。
保証協会のサービサー(債権回収株式会社)は、保証協会の債権をディスカウント価格で買い取っているわけではありません。
回収を委託されているだけです。
なのでサービサーからの請求に変わっても、それが債務減額のきっかけになることはありません。
サービサーに債務が移って楽になるというのは、住宅ローンや消費者金融など、信用保証協会以外の債権者からの借金の場合の話です。
信用保証協会の連帯保証債務を相続してしまっているケースでは、「サービサー」というキーワードで安心するのはやめましょう。
信用保証協会の債務は絶対に全額返済しなければならないのか
とはいえ
信用保証協会の債務は、本当に絶対に何があっても1円残らず返さないといけないのかというと、そうでもないようです。
私は相続放棄が出来たので、返済は経験していませんが、手続きをしていた頃に返済や取り立てについても調べました。
不動産などの財産がある場合は別ですが、ほとんど資産らしいものがない状態で、真面目に分割返済を続けていると、減額の話が出ることがあるそうです。
特に損害金の部分は、バッサリまけてくれる可能性があります。
信用保証協会の債務は、ビタ一文まけてもらえないということではありません。
ここでお話ししたのは、
減額の可能性はありますが、回収に当たっているのが信用保証協会本体かサービサーかという点は、減額を期待する根拠にはなりませんという話です。
サービサーに関する話に出てくるような、「債務を5%~10%に減額してもらう」というのは保証協会絡みの債務では、ほぼ不可能です。
私と同様、親が信用保証協会の債務を残したまま死んだという人は、相続放棄の成否がとてつもなく重要なのです。
無理せず専門家に相談したほうがいいです。