無料法律相談で相続放棄について聞いて冷静になれた体験談
親が死んで何年も経ってから借金が発覚。
親自身が借金をしたのではなく、どこかの会社の連帯保証人になっていたケースもあるでしょう。
最初はなにがなんだか分からないかもしれません。
私がそうでしたが…
父の死後何年もたったある日、家のポストに信用保証協会からの通知書が投函され、そこには、私が父の法定相続人であることとともに、「代位弁済」「求償金」など、意味すら分からない言葉が並んでいました。
どうやら父が生前に連帯保証人になった会社が倒産して、その債務が残っているということらしいのですが、求償金元本と損害金を足すと9千万くらいになっていました。
さらによく見ると信用保証協会の用件は、私に返済計画の相談をしに来いということらしいのです。
「いつどうやって返すのかはっきりしろ」ってことかい!
んな一方的な。と思ってみても…債務は債務で存在しているのは確かなわけで…どうしたらいいのやら。
同じ日に姉の元へも同じ通知が届いていました。
姉との電話で、とにかく専門家に聞いてみて対応を考えようということに。
分からないことだらけの状況を整理するには法律家に直接聞くのが一番いいです。
市区町村で法律相談をできることも
お住まいの市区町村役場が主催する法律相談があるかもしれないので探してみて下さい。
行政の法律相談なら無料で出来ることが多いと思います。
私も一度利用しました。
市区町村の無料法律相談のメリット
たいてい無料(だと思います)
市区町村の無料法律相談のデメリット
1度しか受けることができない
私の区では、この無料法律相談はひとり1回だけしか受けることができないそうです。
一生利用することがない人が大多数でしょうし、私も、あれ以降弁護士さんに相談したい事態が起きたことはないので、別に困ることではないのですが、そういう制限がありました。
このルールは、お住まいの地域によって違うと思います。
(何度でも受けられる市区町村もありそうに思います)
相談をした弁護士さんに手続きを依頼することができない
最初に区役所職員さんに「相談した先生の事務所や電話番号は教えられないことになっている」と言われます。
行政のサービスであるという性質上、相談員の弁護士さんの営業活動になってはいけないという決まりでしょう。
姉も同じようなことを言われたと言っていました。
理解はできますが…あの弁護士さんで良かったんだけどな…と(笑)
どこの市区町村も同じかどうか不明ですか、あり得る決まりごとです。
その場合、弁護士さんを別に探さなければならなくなるので、時間のない人は、最初から法律事務所のやっている電話相談などを利用したほうがいいかもしれません。
結局私も姉もそれから何軒もの弁護士事務所に電話しましたし。
初回無料相談を受け付けてる法律事務所は意外に多い
法律相談のできる事務所を探せるサイトも利用しました。
無料でできるとこ探しましたよ、もちろん(笑)
右も左も分からない私でも分かるように説明してくれた無料相談
私が相談に行ったときは、ベテランらしい弁護士さんと個室で話をできました。
届いた通知書を見せて、何も知らなかったことを話すと、やはり相続放棄を勧められました。
死後何年も経っているけれども平気でしょうか?と聞くと「これまで連帯保証人の件を知らなかったのだから、相続を知ったのはこの通知の日です。これで相続放棄できた判例があります」との答え。
更によかったのは、弁護士さんが「お母さんにも同じ通知が来ているはず」と言ってくれたことでした。
私も姉もなぜかこの時まで母も法定相続人だということに思い至っていなかったのです。
確認すると母のところへも同じ日に同じ通知が届いていました。
そして、良く分からないからという理由で受け流していました(怖!)
私たちは姉妹だけでなく母も相続放棄する必要があったのです。危ないとこでした。
突然の債務通知には、災害に襲われたような心境になってしまいますが、まず落ち着くことが大事です。
事態をはっきりと理解して、次にやることが分かれば冷静になれます。
法律の専門家を頼ってみて下さい。
条件があえば法テラスで無料法律相談ができることも
法テラスでも無料法律相談を受け付けていますが、申込には条件があります。
条件は…
- 収入・資産が一定額以下
- 民事法律扶助の趣旨に適合
のふたつです。
さらに
- 勝訴の見込みがある
という条件を加えた3条件に合致すれば弁護士・司法書士費用等の立替制度を利用することも可能です。
収入資産条件はこちらで確認してください。
費用を立て替えてもらいたい|法テラス
債務を相続してしまったら、相続放棄するのが一番の解決法です。
なんらかの事情で相続放棄ができない場合も、専門家に聞いてみれば解決法があるかもしれませんし、相続放棄できないという認識自体が思い込みによる勘違いかもしれません。
信用保証協会の債務となると額も大きくなりがちで、今後の人生を左右しかねません。
あきらめる前に必ず法律家に相談してください。