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あしたのジョー全エピソード

【あしたのジョー全出来事26】ジョーと力石初試合クロスカウンターで相打ち

2017/06/18

「あしたのジョー」すべての出来事を漫画とアニメの違いを確認しながら振り返って行きます。

順に読んでいくとすべてのあらすじが分かるように作ります。

アニメとコミックでは、話の出てくる順序が違うことがありますが、アニメには漫画にないエピソードが含まれていることもあり、アニメに沿って進めます。

アニメ、漫画の該当箇所も書いておくので、「あの場面は、何巻だっけ?アニメの第何話だっけ?」と思った時にもご活用ください。

コミックの掲載箇所としているのはKCコミックでのページです。

今回は、少年院でのジョーと力石の試合開始から終了までです。

Contents

エピソード

1ラウンドに何度ダウンしてもテンカウント以内に立ち上がれば試合続行という特別ルールのもと、ジョーと力石の試合が始まりました。

試合開始。

3発でジョーはダウンさせられてしまいます。
開始5秒くらいでしょうか。

1分以内に片付けるという力石のKO予告は、数秒で果たされたかに見えましたが、ジョーは立ち上がります。

予告の1分が近づき、ジョーはなんとか1分KOだけでも阻止してやろうとリングの中を逃げ回っています。

しかし力石さすがプロ。
フットワークを使ってジョーを追い詰め、左でジョーをロープに飛ばすと、反動ではじき返って来たところを右ストレートでトドメ。

クリーンなパンチに収容生たちは沸き立ちます。

力石も勝利を確信したでしょう。
ちらりと葉子に目をやり、葉子が笑顔になるのを見ると満足げな顔で目を閉じたりだとか…

でも

試合はここで終わりません。

ジョーは、9カウントで立ち上がると、顔色の変わり始めた力石に、予告は空手形になったと言い放ち、いつもと変わらないところを見せます。

葉子はそんなジョーを不死身だとつぶやき、段平は秘法パンチあしたのために=その3が出るならそろそろだとリングにかじりつき…

ジョーの反撃が始まりますが、足元に力がなく、打つパンチは、当るだけで全く効いていません。

ジョーの方が突っ込んでいっては力石の思う壺。
すぐに力石のラッシュが再開し、ジョーは立っているのがやっとです。

ゴングに救われ、このラウンドでのKO負けは免れましたが、自分の足でコーナーまで戻れないほどのダメージを受けているジョーに、段平は、これでいいんだと言うのでした。

第2ラウンド。

ジョーは、力を振り絞って力石に向かっていきますが、すぐに倒されてしまいます。

試合は、いよいよ凄絶になってきました。
ジョーが立ち上がってしまうから。

立ち上がり、また倒され、立ち上がり、また…

ジョーはもう、パンチを出すことすらしていません。ガードなど元々知りません。
ただパンチを受けているだけ。打たれるために立っているだけ。

力石の攻撃は容赦なく続いています。

葉子は、気丈な様子でその試合を見ていましたが、ロープにもたれかかったジョーが吐き出した血まみれのマウスピースが葉子の目の前に転がると、ついに耐え切れなくなり、席を立ってしまいます。

しかしジョーはそれを許さず、「待ちな」と呼び止め、最後まで見ろと言いました。自分で火をつけておいて火事場から逃げ出すなと。

戦う意思はまるで衰えていないジョーですが、もう目があまり見えていません。

リングを右往左往して力石を探すありさまです。

こんな状態でありながら、負けてはいないこの男は一体なんなのか。
この時、力石の心理に変化が起きます。

この惨劇にカタをつけようと。
トドメを刺そうと。

突進してくる力石。

これこそが段平の狙い。待ち望んだ瞬間ですが、ジョーは半死半生です。
果たして力石をダウンさせるクロスカウンターが出せるのか…

ふらりとロープに背中から倒れかかるジョー。

でも…

土壇場で常人には思いもつかない発想をできるのが天才というものなのでしょう。
ジョーは、ロープの反動を利用したのでした。

リング上の時は止まり、ふたりは同時にマットに倒れます。

この日、力石にまともに効いたのはこの一発だけ。
ジョーのクロスカウンターが、プロ入り後13連続KO勝ちの男を捕えました。

蝉が鳴いていました。

該当箇所

コミック:3巻 P.76~134
アニメ:第14話「KOゴングはまだか!」

原作とアニメの相違点

原作では1R終了後に教官が試合の中止を提案する

原作では、1ラウンドが終わったところで少年院の教官が試合を中止しようと言い出します。

両者の実力の差が大きすぎ、これでは残酷趣味なので、TKOで力石の勝ちにしようと。

葉子が、残酷趣味などというのはおかしい。祖父白木幹之介が実業界で成功したのはボクシングで根性を培うことができたからだと反論して、試合は続行されることになります。

席を立つ葉子にジョーが言う言葉「首謀者」

2R途中で、あまりの凄惨さに中座しようとする葉子をジョーが呼び止めます。

この時のジョーのセリフは漫画もアニメも大部分が同じですが、漫画には「あんたはこの試合の首謀者なんだから」という言葉が入っています。
アニメにはありません。

「首謀者」という言葉は、ジョーの最後の試合の日に葉子が思い出す言葉でもあり、また、見方によっては、葉子は(本人たちの意思とは関係なく)ジョーの人生そのものの首謀者のようになっていく存在でもあり、このセリフは重要なキーワードになるものです。

アニメに入っていなかったのは、ちょっと残念です。
もっともアニメ1は、最後の試合よりも前に終わるのですが。

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