ザ・ミッシング-囚われた少女あらすじ感想登場人物の現在と過去の変化など

「ザ・ミッシング~消えた少年」は、8話で完結する物語でしたが、その後アンソロジーとして第2弾「ザ・ミッシング~囚われた少女~」が制作公開されました。

「囚われた少女」も欧州を舞台に国境と時を行き来しながら子供の行方不明事件を追います。

登場人物に思いもよらない過去や意外な顔がある点は、シーズン1「消えた少年」と同じですが、シーズン2「囚われた少女」では、見る人によって物事の解釈の違うことがたびたび出てきます。

シーズン1「消えた少年」についてはこちらに

ザ・ミッシング-消えた少年 あらすじ感想と結末に関する制作陣コメントなど
派手さはありませんが、とてもよいドラマでした。最後は二通りの解釈が可能な作りにっていますが、主演のジェームズ・ネスビットと監督のシャンクランドのコメントがありました。失踪の謎を解きながら、人の多面性を描いた物語でした。善人に見える者の暴力歴が暴かれたり、教職に就く者に意外な過去があったりする反面、小児性愛者である青年は、自身の嗜好に苦悩していて、単純に悪人と呼ぶことはできない人物です。優秀な刑事で人格者として尊敬されるバティストも、娘が薬物に依存するのを止めることができず、家庭は荒れています。

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ザミッシング囚われた少女 あらすじ

ネタバレなしです。1話から2話あたりで分かる範囲の設定を書いています。

はかなげな美少女が、エックハウゼン(ドイツ)の町をおぼつかない足取りで歩いています。

彼女は11年前に行方不明になったアリス・ウェブスター

男に監禁されていたアリスは、盲腸炎が悪化すると命の危険を感じ、監禁場所から歩いてきたのでした。

救急車に乗せられるとアリスは、同じ時期に失踪したフランスの少女ソフィ・ジルーの名をつぶやき、そのまま眠ってしまいます。

ソフィの事件を担当していたジュリアン・バティストは、現在は警察を引退した身ですが、アリス発見の知らせを受けるとドイツへ向かいます。

まだぼんやりした様子のアリスと対面したバティストは、この少女は嘘をついていると直感し、小さな癖から彼女はアリスではなくソフィーだと確信しますが…。

…こういうお話です。

アリスはドイツ在住のイギリス人ウェブスター夫妻の娘、ソフィーはフランスで暮らす少女で、母親はイギリス人です。

子供時代に拉致されたドイツのアリスとフランスのソフィーが英語を話せるのは、このためです。

ふたりの失踪は、「ザ・ミッシング~消えた少年~」で描かれるオリバー失踪よりも前、アリスの発見は、オリバー事件よりも後のことです。

時系列は

アリスとソフィー相次いで失踪(ソフィーの捜査はバティストが担当)

(S1)オリバー失踪(バティストが担当)

(S1)オリバー事件解決(バティスト引退後)

アリスと名乗る少女発見(バティスト連絡を受けてドイツへ)

約2年後、真犯人判明、本当のアリス発見(バティスト脳腫瘍)

です。

ザミッシング囚われた少女 登場人物

アリス・ウェブスターとその家族

アリス・ウェブスター…監禁された地下壕から逃げて来た少女。バティストは彼女をアリスではなくソフィーだと考えている。
監禁中に子供を産んでいるが、その子は死んだとアリスは言っている。

ジェマ・ウェブスター…アリスの母、教員(イギリス人)

サム・ウェブスター…アリスの父、軍人(イギリス人)

マシュー・ウェブスター…アリスの弟、失踪前はアリスに「おチビ」と呼ばれていた。

ソフィー・ジルーとその家族

ソフィー・ジルー…アリスと同時期に拉致され、一緒に監禁されていた少女

レミー・ジルー…アリスの父(フランス人)

ジュリアン・バティストとその家族

ジュリアン・バティスト…引退した刑事で、功績は大いに称えらえているが、バティストには多くの心残りがある。

セリア…ジュリアンの妻

エックハウゼン周辺の人々

エックハウゼンはここです

小さい町でほとんど何もないところです。

ドイツ駐留イギリス軍、軍警察関係者とその家族

イブ・ストーン…女性軍曹。ストーン准将の娘

エイドリアン・ストーン…軍人。イブの父

ヘンリー・リード…軍人。自殺している

ダニエル・リード…軍人。ヘンリーの息子

アダム・ゲトリック…陸軍の広報担当

ナディア・ヘルツ…退役軍人女性。イラクでは隊長だった。今は夫とふたりで肉屋をやっている

クリスチャン・ヘルツ…ナディアの夫

ドイツ警察関係者

ヨルン・レンハート…音楽好きの捜査官

エンゲル…警察の偉いっぽい人

その他

アドラー兄弟マシューの友達、双子の兄弟

マレーネダニエル・リードの彼女

イルザ…本名はヴォルフガング・ハウスラー。性転換者の娼館にいる。ヘンリー・リードがひいきにしていた。

イラクの人々

アンダーソン…バティストが訪ねるイラクの戦場ジャーナリスト

ミルザ・バラザーニ…ヘンリー・リードが送金をしていた相手。博物館員

ザミッシング登場人物の今と昔

アリス(本当はソフィー)が現れ、自宅倉庫で死ぬ出来事から約2年が経って事件の真相が明らかになります。

過去の話と現在の話を頻繁に往復するのがこのドラマシリーズの特徴ですが、シーズン1よりも間の時間が短いせいか、いつの話なのか分かりにくい場面がいくつかあるように感じました。

登場人物の見た目の変化によってそれがいつか分かるように作られているので、それぞれのキャラのアリス発見時(2年前)と事件解決時の変化をまとめておきます。

アリス発見時事件解決時(発見2年後)
バティストナチュラルな横分け
(ソフィー事件捜査中はオールバック)
坊主
アリス
ストレートのロングヘア
ジェマ(アリス母)こげ茶ロング
こげ茶ショートボブ
サム(アリス父)
やけどの跡
イブ妊娠中
エイドリアン(イブ父)まだらボケ
ナディア金髪ショートボブ黒ショートボブ

ザミッシング囚われた少女の感想

ザミッシングシーズン2欧州地図

長年監禁されていた少女が自力で監禁場所を脱出してきたものの、その態度に帰宅の喜びはなく、感情が硬直してしまったように表情に乏しいまま、結局は自殺してしまいます。

ストックホルム症候群の後遺症…(というものがあるのか分かりませんが)の話なのかな?と思っていたら、背後に意外な真相が隠されていました。

誘拐犯は、物語の中盤まで登場せず、推理ものの王道を狙った話ではありません。

推理よりも人の心理の複雑さを見せる話です。

子供まで産まされているアリス(自称)は、言ってみれば子を人質に取られているようなもので、生きていくためには、あれを愛情と思い込むほかなかったでしょう。

彼女は、無実の罪で逮捕された人物に謝罪の言葉を残していたり、ヘンリー・リードのお墓に花を供えたりもしていて、人間らしい情緒や良心を失っているわけではないのが救いでした。

同じものを見ても、人によって全く違った感想を持つエピソードが多く出てきます。

発見された少女について、バティストと母親はアリスではないと感じていますが、父親と弟はアリスだと信じています。

アリスが誘拐されたのは、おそらく小学校の高学年くらいの年齢だったと思います。

小学校時代からの11年なら、親でも見分けがつかないくらい顔が変わることもあるかな?

二十歳から31歳なら少なくとも同じ人物かどうかは判断できると思いますが、子供の頃と大人になってからでは、変化が大きくて元々似ている子なら分からないのかも。

でも、父親が、ジェットコースターに乗った本物のアリスの写真を見てもアリスと認めなかったのはちょっと意外でした。

本人の写真を見たらさすがに分かりそうなものかと…。

あの時父親サムは、母ジェマが心を病み始めていると思い込んでいたので、まじめに取り合うことができなかったのでしょう。

思い込みが判断を狂わせる悲劇は、ヘルツ夫妻にも起こりました。

逮捕されたクリスチャンは冤罪を主張していましたが、妻ナディアは、夫の嗜好を犯行と結び付てしまいました。

決定打になったのは、どこからか送られてきた箱に収められたカメラに保存されたアリスの写真でしたが、カメラを送ってきた者が怪しいと感じるほうが普通じゃないかと思うのです。

クリスチャンへの疑いがあったからこそ、あれを夫の犯行の証拠品だと考えてしまったのでしょう。

釈放されたクリスチャンは、迎えに来ていたナディアの車に乗らずに帰っていきます。

自分を信用してくれなかった妻と一緒に暮らすことはもうないでしょう。

あんなことがなければ幸せな老後を送れそうな仲のいい夫婦だったのに…。

犯人のナディアに対する感情は逆恨みのようなものです。

確かに、隊として捜索に出動するべき事態でしたが、出動していた場合には軍に報告することになり、犯人は除隊処分だったでしょう。

奴にとってはかえって好都合なくらいの結果だったはず。

ナディアが後悔しているのは、奴の救出をしなかったことよりも民間人を死なせたことのほうです。

でも彼はそう感じていません。奴の心の中には犠牲になった者への情は存在していません。

ここにも、同じ出来事に関する違う見方が現れています。

バティストに対しても、視聴者の目と軍警察の目が違います。

櫛目の通った髪で捜査に当たっていた現役時代を知っている私たちは、バティストの言うことが正しいと信じますが、病気で老け込み、髪はなく、脚の悪いバティストしか見ていないドイツの人々には、見当違いの自説に固執するあまり妄想にとりつかれた老人に見えてしまいます。

シーズン1にあたる「消えた少年」は、ひとりの人間に様々な顔があるというお話でしたが、シーズン2「囚われた少女」は、見る者によってひとつの事象が別の顔を持つということがサブテーマだったのかなと思います。

性転換者のイルザは、このシリーズにふさわしい存在でした。

ザミッシング シーズン3「バティスト」イギリスではもう放送されています

微妙にシーズン2のネタバレを含みます。

知って差支えのない範囲のことと思いますが、念のため。

シーズン2「囚われた少女」の幻のラストシーン

本編は、手術台で麻酔をかけられたバティストが数を数えているところで終わっています。

実はあの後にちょっとだけ続きがあって、カットされていたのだそうです。

幻のラストシーンは、バティストが目覚め、「妻はどこだ」と尋ねるというものでした。

あの手術は成功でした。

次作はシーズン3ではなく「バティスト」というドラマになりました。

「ザ・ミッシング」シーズン3を制作すると発表されていましたが、「バティスト」と題される新たなシリーズになりました。

全6話でイギリスでは2019年2月に公開されています。

「ザミッシング」から続く登場人物は、バティストと奥様と娘の3人です。

今度の舞台はアムステルダム。

バティストは、行方不明になっている娼婦を探します。

すげー見たい!早く見たい!

「バティスト」に関する情報元記事はこれです:BAPTIST|BBC

Baptist|Wikipedia

ザ・ミッシング囚われた少女と共通点のある作品

少女時代に誘拐され13年後に家に戻った女性の話

ミッシングのシーズン2と雰囲気が似ているドラマ作品です。

13年の幽閉から自力で脱出した女性が今現在の家族や友人との溝に悩む物語です。

やはり誘拐犯への奇妙な連帯意識があり、周囲はそんな彼女を理解できません。

主演はキリングイブの綺麗な人。

戦争から戻った夫が別人のなりすましだった話

戦場からの帰還後、別の軍人ジャック・サマースビー(死亡)になりすまして生活する男の話です。

奥さんは内心「別人?」と思っていますが、近所の人たちは本物のジャックだと信じていました。

なぜ他人になりすましたのかがポイントになる物語です。

失踪した子供を発見したと言われたが引き渡された子供は別の子だった話

これも実話ベースの話です。

子供がいなくなって数日後、よその子供を「あなたの子が見つかりました」と押し付けられ、「この子は私の子ではない」と主張する母親は警察によって精神病院に入れられてしまいます。

ストックホルム症候群の話

女の子を長期監禁した事件から着想を得たフィクション小説が「女子高校生誘拐飼育事件」です。

映画「完全なる飼育」の第1作の原作。