【あしたのジョー全出来事7】矢吹丈、丹下段平とボクシング契約締結
2017/06/18
「あしたのジョー」を漫画とアニメの違いから振り返って行きます。
アニメ、漫画の該当箇所も書いておくので、「あの場面は、何巻だっけ?アニメの第何話だっけ?」と思った時にもご活用ください。
Contents
エピソード
拳闘を教えるといって譲らない段平の申し出を承諾したジョーは、思川の土手でトレーニングを始めます。
でもお金をもらうのは、教わる立場のジョーで、段平がジョーに1日500円払うって、この条件は無茶苦茶なんじゃ…
ジョーは、真面目にボクシングをする気などまるでなく、段平の日当だけが目当てだと子供たちに話しているくらいで、段平が仕事に出かけると、言いつけられた練習などせず相変わらず子供たちと遊んでいます。
とにかく!
段平手縫いのサンドバッグやミットで、矢吹丈は、その道のスタート地点に立ちました。
ジョーがボクシングを始めたよ!…一応。
該当箇所
コミック:1巻 P.81~95
アニメ:第2話「四角いジャングルに生きろ」第3話「けものよ牙をむけ!」
コミックの掲載箇所としているのはKCコミックでのページです。
原作とアニメの相違点
話の順序がちょっと違う
原作では、
- 鬼姫会と夜の公園で大乱闘して留置所に(段平も一緒に捕まる)
- 留置所で段平の過去の話を聞く
- 留置所を出て段平のコーチを受けるようになる
- 練習を見に来たドヤ街の子供たちに一方的に「子分にしてやる」宣言
- ボクシングの練習はしているフリだけ
ですがアニメでは、
- 鬼姫会と夜の公園で大乱闘して留置所に(段平はジョーの身元引受人)
- 留置所を出たジョーは、その足でドヤ街の子供たちのところへ向かい、一方的に「子分にしてやる」宣言
- 鬼姫会とジョー数々のいざこざ
- 段平の過去の話を聞く
- 鬼姫会をつぶす
- 段平とボクシング契約
- ボクシングの練習はしているフリだけ
と、鬼姫会との抗争が間に入ります。
丹下拳闘クラブの場所が違う
実は原作では、丹下ジムは最初から泪橋の下にあったのではないのです。
警察から出て段平が建てた掘っ建て小屋は、「風来橋」という橋の下でした。
橋の幅や長さは、泪橋とほぼ同じなので、泪橋同様、思川にかかる橋という設定に見えます。
キノコが、ジョーについて、風来橋の下に小屋を建てて暮らしてると言っていることから、おそらくそれまで段平もホームレスだったのだろうと思います。
留置所から出て、ふたりで生活する小屋を建て、一緒に暮らしながらジョーにボクシングの練習をさせているということだったのかと。
その後、ジョーが少年院から出て来たときには、泪橋の下に丹下ジムが作られているという流れになります。
アニメでの丹下邸は、最初からご存知泪橋の下です。
今は交差点の名になった泪橋
泪橋は、昔実際にあの場所にあった橋で、川の上に明治通りが出来て、思川(丹下ジムの横の川)が暗渠になったときに取り壊されたものですが、「風来橋」という橋は、実在しなかったようです。
「風来橋」という名は、ジョーの風来坊たる性質から生まれたものと思いますが、連載スタート後にかつての山谷に泪橋という橋があったことが分かり、途中で変えたのかな?と。
「泪橋」というドラマチックですらあるこの名前。
江戸時代、思川の北には刑場(小塚原刑場)があり、打ち首になる罪人が泣きながら渡る橋だったことから名付けられたと言われています。
こちらの橋を使うことで、丹下ジムの立地にもドラマ的要素が添えられました。
丹下ジムの移転は、「あしたのジョー」のヒットの隠れた好ファクターだったと思います。
今の山谷に泪橋はありませんが、明治通り上の交差点の名前として残っています。
現在の泪橋交差点↓