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ザ・テラー S2不名誉第6話あらすじ-ゆうこのタイゾウとチェスターの知る真相

2019年9月21日

AMCの「ザ・テラー」シリーズは、史実からオリジナルストーリーを起こすアンソロジーシリーズです。

シーズン1は19世紀イギリスの北極探検隊が全員行方不明になった事件を題材にした作品でした。

テラ1の実話要素はこちらにまとめてあります(ネタバレしてます。ご注意を)

「インファミー/不名誉」とサブタイトルのついたシーズン2では、第二次世界大戦中の日系アメリカ人の社会に起きる出来事が描かれています。

当時日系人が収容所へ入れられたのは事実で、そこでは心霊現象が起きると噂されていたそうです。

テラ1との大きな違いは、テラ2はコメディだということです。

これに気付くまでに6週間かかったわ。

テラ2第6話「タイゾウ」ではターミナル島の日系一世の過去とともにゆうこの身に何があったのか判明します。

前回5話終了時点での登場人物相関図

点線囲みは死んだ人

 

ザ・テラーS2インファミー不名誉登場人物相関図エピソード5

各登場人物の詳細はこちらに

第6話終了時点の相関図はこちらに
4 テラ2第6話終了時点の登場人物相関図

ザ・テラーS2不名誉第6話「タイゾウ」あらすじネタバレ無版

前回第5話はこちらに

ガダルカナル島の自動車事故で脚を怪我したチェスターは除隊処分となりオレゴンの日系人収容所へ戻って来ます。

そこでチェスターは、死んだウィルソンの妻フミが母アサコに「あなたが勝手なことをするから私たちに不吉がつきまとう」と言っているのを聞きます。

フミの口ぶりは、チェスターが不吉の根源だと言いたげですが、任地ガダルカナルでも奇妙な出来事が続き、女の霊を見たチェスターには、それを否定することが出来ません。

チェスターの問いに答え、ついに両親はゆうこと自分たち日系一世の関係、ゆうことチェスターとの関係を打ち明けました。

あまりの事実に茫然としたままふらふら歩くチェスターは、収容所の墓地で寝ているゆうこを発見します。

テラ2不名誉~インファミー第6話「タイゾウ」あらすじネタバレ版

※気付くのが遅いと笑われそうですが、テラ2はコメディです。

この回からそういう意識で見るようにしたらまあまあ面白くなりました。

ネタバレ箇所を読みたい人は、タップで開いてください。

 

ネタバレを読む

ヒデオ・フルヤの写真花嫁だったゆうこ

1919年ターミナル島

ヒデオの部屋にゆうこがいます。

ゆうこは、ウィルソン・ヨシダがヒデオに紹介した写真花嫁で、ふたりは今出会ったところです。

写真花嫁|Wikipedia

思いがけず娶ることとなった美しい新妻を「天女」と呼ぶヒデオでしたが、その喜びは長くは続きませんでした。

「話すことがある」と言って帯をほどいたゆうこのお腹は膨らんでいたのです。

「日本を発つ前に手紙を書こうと思ったけれどもできなかった」「この子をヒデオさんの子にしてほしい」

ゆうこは必死にそう嘆願しますがヒデオはたいそう怒り、ゆうこを外へ追い出してしまいました。

そりゃそうであろう…

タイゾウ

ゆうこは住む家も知る人もないロサンジェルスで子を産みました。

しかし飲食店のごみで食いつなぐ生活では子供を育てられるはずがなく、タイゾウと名付けたその子供は修道院へ預けられることになります。

ユウコの身投げ

子供と離れ離れになると、ゆうこにはもう生きる気力がありません。

鉄橋の上で死の準備をするゆうこに着物姿の女性が声を掛けます。

「私にも水の底は穏やかだろうと思ったことがあったけれど、痛みはやがて消える」

そう言う女性を何食わぬ顔でやり過ごし、ゆうこは川へ身を投げてしまいました

地獄へつながる日本庭園

目覚めるとゆうこは金箔の襖の部屋にいます。

橋の女性が入って来て「よく眠っていたわね」

縁側をはさんで日本庭園を臨むその部屋には、ゆうこの実家と同じ四つ花菱よつはなびしの家紋があしらわれています。

年老いた庭師が日がな一日玉砂利に箒目ほうきめを描いている庭の太鼓橋から池を眺めると、水の中に誰かが。

橋の女性がゆうこに着せたのと同じ浴衣を着た女性でした。

この家は何かおかしい。

そう確信して逃げ出そうとすると足元の玉砂利が砂地獄になり、ゆうこは地面に飲み込まれていきます。

すんでのところで橋の女性に助けられ、また金糸の布団で目覚めるところからの繰り返しです。

「よく眠っていたわね」

と同じセリフを唱えながら膳を運んで来る女性は、「ここは極楽で私たちは母と娘。ここで幸せに暮らせる」と話し、手離した子供の元へ戻ろうとするゆうこを「お前が決めたんだろう」と叱りつけます。

脱出

なんとしても子供と再会したいゆうこは、橋の女性を砂地獄へ落とし、庭の門を叩き壊して逃げようとします。

門を覆っていた土を掻き分け地上へ出たゆうこは、もう人間の姿をしていません。

黒光する皮膚らしきものにべったりと髪の貼りついた化け物に変わっています。

ヒデオがゆうこを追い払ったのは1919年。ゆうこの産んだタイゾウが修道院に預けられたのはその1年後、ルースの妊娠とマサヨの自殺はさらに21年後の1941年でした。

チェスター収容所へ帰る

ガダルカナル島で脚に怪我したチェスター・ナカヤマは、軍を除隊してオレゴンの収容所へ戻って来ます。

ルースは父親と一緒に家に帰っていて、死産されたエンリケとヒカリのお墓が残っているだけです。

死んだウィルソンの妻フミ・ヨシダが、チェスターの母アサコを責めています。

フミは「アサコが勝手なことをするからチェスターに霊がとり憑いた。ルースの子が死んだのもウィルソンが死んだのもそのせいだ」と信じているようです。

チェスターには何のことか分かりませんが、身の回りでは不審な出来事が続き、ガダルカナルではとうとう化け物のような女を見ています。

チェスターはもう疑っていません。

女の怨霊が自分を追って来ている。

そしてフミは、その原因は母アサコの過去の行為にあると言っています。

チェスターがアサコにわけを問うたその時、ゆうこがアサコに憑依します。

チェスターを「タイゾウ」を呼び、

「あの子たちは死んだけれども私たちの血は繋げなければ…」

母に何かが憑いたのに気付いたチェスターが「出ていけ」と言うと

「アサコは母親じゃない。泥棒だ」と言ってチェスターの首を絞め始めました。

ゆうこよ落ち着け。チェスターが死んだらどうやって血を繋ぐと言うのか。

真相

アサコとヘンリーはすべてをチェスターに打ち明けます。

チェスターはヒデオに投げ出されたゆうこが産んだ子であり、実の父親は戦死した日本兵であること。

ゆうこはその子供を「タイゾウ」と名付けていたこと。

そして

ゆうこはアサコの妹だということ。

ゆうこが川で自殺した時まだ日本にいたアサコは、生まれた子供を孤児にはすまいと固く誓って渡米し、タイゾウを修道院から引き取って自分とヘンリーの子として育てたのでした。

チェスターは、今までそれを黙っていたふたりを許せず、怒って部屋を出て行こうとします。

「息子よ」と呼び止めるヘンリーには「あんたとは血がつながっていない。他人だ」とまで…

ゆうこよ。今こそこいつの首を絞めてくれ。

ゆうこ捕獲

その頃ゆうこは、誰かの子供を抱いて収容所の墓地で眠っています。

この騒ぎを起こしておいて寝ているとはさすがだ。

チェスターは眠ったままのゆうこを小屋に運び、年かさのヤマトさんを呼びました。

ヤマトさんは、古い怪談にあった手法で邪悪な魂を消すことが出来ると言いますが、それには、ここにあるゆうこの体を壊す必要があります。

眠るゆうこの顔に邪気はありません。

アサコはゆうこの体を破壊するという言葉に抵抗を示しますが、ヘンリーが「これはもうゆうこさんではない」と説得しました。

チェスター米軍施設で放火

ヤマトさんが念仏を唱えながらゆうこの体に経文を書き、チェスターが小屋にガソリンを撒きます。

「先に行って」

チェスターがそう言うので、ヤマトさんとヘンリー、アサコはゆうこに手を合わせてから小屋を出て行きました。

ひとりになったチェスターは、「バケモノ」とつぶやいてランプをゆうこの枕元へ投げます。

3人に先に出て欲しかったのはコレを言うためかい!

母との別れとかそういうのやるのかと思った(笑)

小屋はよく燃えています。

これって事情を知らない人が見たら米軍施設への放火ですよね。

事情知っててもそう見えるわ。

日本人としてはチェスターよくやったと言いたいくらいだけど、日系人がやると色々まずいんじゃ…

つっても家畜小屋に閉じ込められるくらいか。

 

そういえばチェスターはガダルカナルに行っていて例の日系人意識調査も回避できたんですね。

アンケートに答えたウォルトはイタリアの戦線に行かされたみたいなのに、運のいい奴です。

意識調査は前回第5話

テラ2第6話終了時点の登場人物相関図

6話で相関図が地殻変動したので、これを機会にもう出て来そうにない人は一旦削除しました。(グリチャックとか)

グリチャックってあれです。1話の最後に死んだ魚の仲買人の白人。

点線囲み=死んだ人

実線=家族、赤線=血縁です。

 

ザテラーシーズン2不名誉インファミー登場人物相関図第6話

ヤマトさんの除霊法を私なりに解読してみた

ヤマトさんの悪霊対策は私たち日本人には実に難解なものです。

陰陽師?

まず…

  • 解決するのは陰陽師→この収容所に陰陽師を呼ぶの!?

陰陽師というのは人のことと思っていましたが、アメリカでは違う意味なのでしょう(笑)

Onmyojiという呪術の一種みたいなニュアンスで使っていて、以下の一連のプロトコールを陰陽師と呼んでいるってことかと。

誰の魂?

そして

  • ゆうこの魂はどこか他の場所にあり→これはまだなんとなく分かる
  • 満たされない魂が入るための体が必要→なら魂はここにあるんじゃ…
  • 入れ物になっている体を破壊すれば魂も消える→魂の所在地は結局ここかい!

??????

ヤマトさん難しいよ…

これをどうにか解読すると

  • ゆうこの魂はどこか他の場所にあり→ここでゆうこを名乗っているのはゆうこではない
  • 満たされない魂が入るための体が必要→肉体を必要とするどこかの悪霊がゆうこの体を乗っ取っている
  • 入れ物になっている体を破壊すれば魂も消える→消すのは悪霊でどこか別の場所にあるゆうこのたましいではない

→めでたしめでたし

ということ?

邪悪な魂がわざわざ死体を乗っ取るのがよく分かりませんが。

私が霊なら生きてる人乗っ取るね。

どうせならすごい金持ちを乗っ取るわ。

身体破壊法

ザテラーS2お経

身体を破壊する具体的な手順もまた新鮮!

  1. 「南無阿弥陀仏」と唱えながらゆうこの全身にお経を書く
  2. しめやかな雰囲気から一転ガソリンまいて着火
  3. 建物ごと焼き払う

ヤマトさんの読んだ古い怪談って「耳なし芳一」だったのかな。

あれは魔除けだったんじゃ…

魔が入っている体の表面にお経書いとけば、魔は外へ出られないから、そのまま焼かれて消えるということか!

ヤマトさんのアレンジ能力すげー。

…もっとも、これで解決したかどうかは次回まで分からないのですが。

ザ・テラーシーズン2不名誉~インファミー第6話の感想など

ゆうこの恨みって…

ゆうこがターミナル島の日系一世を恨んでいることは分かっていましたが、何があったのかは不明でした。

今回で明らかに…でも本当にこれなの?

妊婦を放り出したのは人道的とは言えませんが…初夜に妊娠5ヶ月くらいはゆうに行っているお腹見せられたらそりゃ怒るでしょ。

なぜ黙ってアメリカまで来てしまったのか。

どうして許してもらえると思ったのか。

ゆうこは馬鹿なのか。

ゆうこのヒデオに対する心境を簡単に言うと、妊娠を隠して渡米した写真花嫁の私と結婚しないとはなんたる非道!死んで当然!

ってことに…

何が何だか分からないうちに母の自殺と父の怪死で孤児になったのにじっと耐えているトシロウっていい子だな。

ホームランドのデイナの弟思いだすわ。

てかさぁ…なんで「天女」に怒ってたの?

天女ってレイプ中に言ったのかと思ってたわ。おっちゃんが頑張って言った誉め言葉だったんじゃん。

そしてタイゾウを修道院から出して我が子として育ててくれた姉は泥棒ですか…。

人はなぜか霊の言い分には道理が通っていると思い込む

これが今回の発見でした。

死んでも死にきれずこの世に出てくる幽霊の持つ恨みには、万人が納得する理由があるものだという前提で見る習慣がついているなーと。

お岩さんとかお菊さんとか。

「こりゃ気の毒だわ。好きなだけ化けて出なよ」と思いますよね。

有名な怪談は大体そうです。

そのせいか、すべての霊には四谷怪談級の不条理ないきさつがあり、呪われるのは相当悪い奴だという予断を持っていた自分に気付いたのです。

でも世の中には逆恨みというのが存在するわけで…

もしかすると恨みの90%くらいは逆恨みかも。

逆とまでは行かなくても斜め150度くらいの恨みとか。

それを思えば霊にも逆恨み、逆切れの類の道理に合わない物が相当数あるほうが自然です。

「霊の主張に正当性があるとは限らない」

これがテラ2のテーマか!わりと本気でそう思うわ。

ゆうこは、タイゾウを修道院に預けて川に飛び込んだことをひどく後悔していました。

子を人手に渡してしまった自分への憤りをヒデオへの憎しみに転化しているように見えます。

それにしたって、チェスターが健康に成人した今はゆうこも自分を赦していいはず。

お経書いて燃やすより、それを言ってあげたら良かったのかも。

ヘンリー・ナカヤマ

ゆうこがアサコの妹だったとは意外でした。

自分が両親の本当の子でないと知ったチェスターが、ふたりに腹を立てるのはもっと意外。

我が子と変わらず育ててくれたことにお礼を言うのかと思ったら…

 

妊娠中のルースがヘンリーとうまくいかないことをゆうこに相談した時、ゆうこは、「お父さんは寂しいだけ」と言っていました。

なぜナカヤマ家の事情を分かったふうに話すのか不思議でしたが、ゆうこは、あの家で血縁者がひとりもいないのはヘンリーだけだと知っていたのですね。

つまりゆうこは、本気でルースとヘンリーにとって有意義なアドバイスをしたことになります。

ゆうこがナカヤマ家を守っているように見えるところは、これまでにも何度かありました。

 

陣痛の始まったルースを診察室に連れて行ったとき、医師に「双子を取り上げたことがあるのか」と語気を荒げて確認していたヘンリー。

血のつながった孫ではなく、日系人からは忌み嫌われる双子の誕生を心から望んでいたヘンリーは、間違いなくチェスターの父親です。

チェスタ―もいずれヘンリーの度量の大きさと愛情の深さに気付くでしょう。

 

第7話はこちらに