「ビリオンズ」チャック・ローズvs.ボビー・アクセルロッドの闘いまとめ

10年に1本級の面白さなのに話題にならない「ビリオンズ

連邦検事チャック・ローズと脱法上等のビリオネア、ボビー・アクセルロッドの闘いが物語の軸です。

壮大で醜く華麗、しまいに感動的ですらあるボビーとチャックの闘いをまとめました。

ビリオンズの登場人物についてはこちらに

「ビリオンズ」の登場人物 ほぼ全員をなるべく覚えやすく
傑作ドラマ「ビリオンズ」 最っ高に面白い!そして登場人物におじさんが多くて全部同じ人に見える(私だけ?) 名前と役どころをメモしながら見ているので、...
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ラウンド0 豪邸購入

ボビー・アクセルロッドが海辺の豪邸を買いたがっているとの情報が、チャック・ローズ検事の耳に入る。

ボビーの株取引に不正の疑いを抱いているものの、市民の英雄であるボビーを有罪にするのは難しいと考え、起訴に二の足を踏んでいるチャックは、ボビーの贅沢な買い物がニュースになり庶民からの人気が凋落することに期待している。

ボビーもまた同様の懸念から購入は思いとどまろうとしていたが、チャックから「家を買うのはやめたほうがいい」と干渉を受け、さらに、チャックの父チャールズの友人ダントンがその家に入札したと聞くと、挑発と承知で豪邸を即金6,300ドルで買う。

これが、チャックとボビーの長い闘いの宣戦布告。

ラウンド1 ヤムタイム

お菓子メーカーヤムタイム社の取締役女性エブリンがチャールズの愛人だと気付いたボビーが、ヤムタイム社の株を大量に買い、経営方針の問題を理由にヤムタイム社長とエブリンを退任させるよう仕向ける。

ボビーがヤムタイムを乗っ取ろうとする第一の理由は、少年時代の恨みであり、エブリンは付録のようなものではあるものの、このラウンドは、ボビー勝利

ラウンド2 ショート・スクィーズ

ボビーがクロス社の株を大量に空売りしていると聞きつけたチャールズが、ヤムタイムの一件の復讐とばかりに買いをぶつけて株価を吊り上げる(ショートスクィーズ、違法)。

クロスは暴騰するが、ヤムタイムがクロスとの業務提携解除を発表すると知っているボビーは、八方手を尽くして売りポジションのまま粘る。

そうしているうちにボビーは、ショート・スクィーズがチャールズの仕業だと気付き、ホールを通じて証券取引委員会のスピロスに報告する。

スピロスは、チャックに「表沙汰にされたくなければ、今後は俺に敬意を払え」と迫り、チャックは受け入れるほかない。

この取引でチャールズが利益を上げれば捜査を免れるのが難しくなるため、下落する株価を横目に売ることが出来ず、結局買値を大きく下回ったところで損きりする羽目に。

一連の取引のリザルトは、

チャールズ 48万ドルの損失
ボビー 1500万ドルの利益

このラウンドもボビーの完勝

ラウンド3 ダラービル逮捕

ダラービル(ビル・スターン)がペプサム製薬の研究員に近づき、懇意になって機密情報を入手したことをつかんだ検事局は、彼を逮捕。

ダラービルは、取り調べでボビーの不正を一切話さず、資本主義の援護者を自称する判事ウィルコックスによって無罪判決を勝ち取る。

ダラービルが口を割らないことは判事局の誤算であり、この勝負はチャックの完敗。

ラウンド4 司法取引

ボビーは、チャックと司法取引することを決意する。

取引条件は、

  • 会社の共同謀議を認める
  • 19億ドルの罰金
  • 事業を縮小して顧客の取引を請け負わないファミリーファンドにする

だった。

ところが取引の場でチャックは、「取引しないと息巻いていたはずなのに」とボビーを煽る。

対するボビーが、「赤アリに刺された程度の損害」「19億ドルなど半年で取り戻せる」とうそぶくとチャックは、「ファミリーファンドの運営も禁じる」と、条件を変える。

ボビーは、サインしてあった小切手を破り捨てて部屋を出て行ってしまう。

交渉は決裂し、チャックはアックス社のケースから外れる。

ここはノーゲームではあるが、チャックは故意にボビーを怒らせ、取引をさせないように仕向けたものと思われ、ここはチャックの勝利とも言える。

状況はいっそう泥沼化している。

ラウンド5 スパイ

表向きは担当をはずれたチャックに代わってアックス社の調査を指揮しているブライアンが、ドニーの不正取引に気付き、捜査に協力する条件で起訴を見合わせる約束をする。

以後、ドニーとボビーのやり取りは、服の下に隠したマイクで逐一検事局に流れているが、実はすべて仕込みの会話。

ドニーは、ボビーと謀ってわざと逮捕された偽スパイだった。

悪性の癌で余命3ヶ月のドニーが子供たちに遺産を残せないことが心残りだと考えているのを知ったボビーが陽動作戦のために大金と引き換えにこの仕事を持ち掛けた。

ドニーは、ボビーに感謝して死んでいくが、実はボビーは医師ギルバートから3か月程度余命が延ばせるという治験薬使用を提案されている。

検事局に有益な情報をもたらさないまま長期間生きれば裁判が始まり、またアックス社の汚名が重ねられると考えるボビーは、治験のことをドニーに隠していた。

検事局が一杯食わされたこの一件は、ボビー側の勝利に見えるが、事情を知る者はボビーに複雑な思いを抱くようになり、単純にボビーの作戦成功とも言い切れない。

ラウンド6 9.11の秘密リーク

ケイトジューンの書いた「9.12」の未修正原稿を手に入れる。

出版社に勤めているプリンストン大学の同窓生が、面白い原稿があると言って、上司にケイトを引き合わせる。

上司とは、ジューンの枕営業を受けていた編集長アルバスだった。

ジューンの原稿は、ララの妨害によって大幅に修正され、ボビーの9.11の行動に関する箇所はすべて削除されたものが出版されていたが、編集長の手元には今もオリジナル原稿がある。

削除箇所の内容は…

  • 9.11にボビーがオフィスにいなかったのは、失業手当受給の件で社外に出ていたからで、ボビーは勤めていたファンド、ワッテル・レイクリン・ライト社を解雇されていた。
  • しかしツインタワーに航空機が突っ込んだというニュースを聞くと即座に航空、ホテル、海運株の空売り取引をはじめ、想像を絶する利益を上げる。
  • ワッテルのスタッフが全員死亡したと知ったボビーが、混乱に乗じて、引き継いだ形で立ち上げたのがアックス・キャピタル。
  • また、9.11の救援活動に参加したとたびたび話していたのも嘘であり、ボビーは、救助には一切関わっていない。

など、ニューヨークの英雄のイメージとはほど遠いボビーの実像を浮き彫りにするものだった。

検事局は、この原稿をあえて敵方マイク・ディモンダ記者にリークする。

ボビーは評判を落とし、アックス・キャピタルは激震に見舞われる。

このラウンドは、チャックの快勝。

ラウンド7 ミックの銃乱射もみ消し追及

チャックは、ウェンディのセラピー記録から、ボビーがアックス社スタッフ、ミック・ダンジグの自動小銃所持の件を贈賄でもみ消したことを知る。

調査を依頼されたロニーは担当警官を追いつめるが、ウェンディにしか話していないことを捜査されていると気付いたボビーは、ウェンディがチャックに密告したと誤解し、ウェンディはチャックが自分のファイルを盗み見たことを知る。

チャックとウェンディ、ボビーとウェンディの信頼関係は崩壊。

ウェンディはチャックと別居し、アックスを退社する。

ウェンディに「ボビーを起訴すれば、どうやってその秘密を知ったのか法廷で証言する」と言われたチャックは、捜査を打ち切るほかない。

チャックもボビーもウェンディを失う結果になったが、ファイル盗み見行為をブライアンにも知られることになったチャックの損失のほうがやや大きいか。

ラウンド8 盗聴器探索騒動

検事局の黒人掃除夫がボビーのスパイだと気付いたチャックは、アックス社に盗聴器を仕掛けたとの偽情報をつかませる。

ボビーは、半狂乱で社内の盗聴器を捜すが、元々仕掛けられていない盗聴器は、壁を壊しても床をはがしても出てくるずがない。

荒廃しきったアックス社屋にチャックが現れ、司法取引の場で激高したボビーが破り捨てた罰金小切手を「記念品」だと言って手渡す。

額に入ったこの小切手は、言わばチャックからの宣戦布告返し。

闘いはシーズン2へ。

ラウンド9 チャックを集団提訴

なんとしてもチャックをつぶしたいが、告訴して負ければ痛手が大きいことから行動に踏み切れなかったボビーが、これまでにチャックの関わった裁判に負け、恨みを持つ者たちに金を渡し、一斉に告訴する方法を考え付く。

ボビーの作戦によって集まった告訴の件数は127。

退職していたウェンディがアックス・キャピタルに戻ると、ボビーはチャックに対する訴訟を取り下げる。

ラウンド10 サンディコットのカジノ

ブルーノの甥でサンディコット郡長のマイキーから「サンディコット郡に融資してほしい。郡にはカジノが建設される予定だ」と持ち掛けられたボビーは、カジノ計画の裏付けをとっている。

しかし、それを聞いたチャールズが、実力者ブラックジャック・フォーリーにカジノ建設を別の場所に変更するよう懇願し、サンディコットのカジノ計画は消えてしまう。

大量の地方債を買い、立ち退きに応じない住人に500万ドルを握らせたボビーは、郡がデフォルトすれば5億ドルを失うことになる。

債権回収を強行する方針が決まるが、それは住民をひどく苦しめるものであることからアックス社スタッフの賛否は分かれ、ボビーとピザ店店主ブルーノとの関係は壊れる。

ラウンド12 第二次大戦回顧録初版本

ウェンディと変則別居中で、自宅で寝起きするのは夫と妻の一日交替という生活のため宿泊費が必要になったチャックは、泣く泣く「第二次大戦回顧録」の初版本を古本屋に売る。

古本屋がつけた買取価格は、3,000ドル。

チャックは、別居が解消できたら本を買い戻したいと考えているが、聞きつけたボビーがその古本を買い、さらに全国の古書店にある初版本をすべて買い占めろと命じる。

アックス社の元スタッフ、ステファニーの事情聴取でこのことを知ったチャックは激怒する。

ラウンド13 アイス・ジュース

チャックの友人アイラが未公開株を保有している企業アイス・ジュースが新規上場することになり、アイラは、筆頭株主になるため資金を工面して欲しいとチャールズを頼る。

チャールズは、チャックの信託財産を一時的に使えばいいと提案。

信託財産で株を売買するのは違法だが、上場後に上がった株をすぐに売って資金を元に戻せば発覚はしないと説得され、この話を承諾する。

実はチャックには、この取引をボビー逮捕のきっかけにしようという計画があった。

チャックは、服役中のローレンス・ボイドに「アイス・ジュースを買っていることをボビーに話せば、刑を免責する」と取引する。

ローズ親子(チャックとチャールズ)がIPO株で儲けると聞いたボビーは、人を雇い、アイス・ジュースの商品に毒を仕込み、飲んで倒れるよう依頼。

ニューヨークのあちこちでアイス・ジュースを飲んで救急車を呼ぶ者が現れ、株価は暴落。アイス・ジュースは営業停止の事態に。

この取引でチャックは、信託財産のすべてを失い、チャールズも破産寸前の深手を負う。また、友人アイラは、上場の前に勤めていた弁護士事務所を退職していて、職なし文無しの状態に追いつめられる。

チャックら3人の損失額は合計で27憶ドル。

自分自身と父親、親友の資産の大半をドブに捨て、人間関係までも壊したチャックの策にボビーは打つ手がなく、逮捕される。

休戦

アイスジュースをめぐる一連の動きの結果、チャックばかりかウェンディも逮捕の危機を迎える。

ボビー、チャック、ウェンディ。全員が助かる道を模索し、ついにチャックとボビーは共闘。

ふたりの闘いは一旦の休戦を迎える。

 

…こうして見ると、ふたりとも自身の執念が災いして負わなくていい傷を負っているような…

でも、幼稚さや醜悪さをさらけ出しながら争うふたりのおじさんが、とても魅力的です。