【あしたのジョー全出来事14】矢吹丈裁判 特等少年院送致1年1ヶ月
2017/06/18
「あしたのジョー」すべての出来事を漫画とアニメの違いなどなど確認しながら振り返って行きます。
順に読んでいくとすべてのストーリーが分かるように作ります。
アニメとコミックでは、話の出てくる順序が違うことがありますが、アニメには漫画にないエピソードが含まれていることもあり、アニメに沿って進めます。
アニメ、漫画の該当箇所も書いておくので、「あの場面は、何巻だっけ?アニメの第何話だっけ?」と思った時にもご活用ください。
コミックの掲載箇所としているのはKCコミックでのページです。
今回は、寄付金詐欺で捕まったジョーの裁判の場面です。
Contents
エピソード
刑罰の決まる裁判ですが、ジョーにしおらしいところはまるでなく、法廷で笑い出したり、段平と勝手なやりとりをし始めたり。
アニメでは、口笛とともに入廷してるし。
段平が自分に構っていたのは、温情や厚生のためではなく、ボクシングを仕込んで金儲けをするためだと主張するジョーに、その通りだと答える段平。
そんなふたりを見下ろす葉子の冷たい目つきが、怖いのです。(特にアニメ)
そりゃね、法廷でする話ではないだろうけどさ…
少年院をまぬがれようもなく、1年は離れ離れになってしまう教え子に、キレイごと抜きの本音をぶつける段平の強い覚悟とジョーに託す思いの深さは、葉子には分からなかったみたいです。
もっとも葉子の周囲の大人は、虚々実々の会話ばかりしていただったでしょうから、無理もないことかもしれません。
裁判官が判決文で「矢吹丈は(中略)ドヤ街に流れ込み(後略)」とか言ってるとこでちょっと笑っちゃいました。
ドヤ街って。
ドヤ街の「ドヤ」は、「宿(やど)」をひっくり返したものでしょう。「ちゃんねぇとシーメーでも…」と同じ種類のもの。判決文に使われるものなの?
あと「暴力、窃盗、詐欺、恐喝等…」とジョーのやったことを並べるのですが、恐喝なんかしてましたっけ?
もしかして鬼姫会に乗り込んで3万の慰謝料取った件?
被害届を出したのか鬼姫会。
判決は、特等少年院に1年1ヶ月収監という重いものでした。
傍聴に来ていたのは、段平、チビ達と白木葉子です。
該当箇所
コミック:2巻 P.6~24
アニメ:第6話「狼を裁くな!」
原作とアニメの相違点
葉子と他の登場人物との面識の有無
アニメでは、葉子は詐欺よりも先に登場していて、ジョーは敵愾心を燃やしていますがドヤ街のチビ連からは慕われている立場です。
一方原作での葉子の初登場は、この裁判の時です。
葉子は、ジョーの詐欺話を信じて大金を寄付した者のひとりとして傍聴に来ていたのでした。
原作で子が法廷に入ってきたときのジョーの様子については、こちらに書きました
3.1.2 原作では逮捕後、裁判所で初めて出会う
服装からして山谷の面々とはまるで違う風情で、おそらくジョーは特等少年院行きだと話す葉子に、子供たちはあまりいい印象を持たなかったように見えます。
子供たちと葉子の関係性の違いは、物語の最後までこの構図のままです。
アニメには子供時代のジョーが出てくる
裁判官がジョーの生い立ち、孤児院に入れられては脱走を繰り返し、日本中を放浪していたことを話すとき、アニメでは当時のジョーの映像が入ります。
孤児院(今の言葉では養護施設?)の運動会のかけっこを利用して白昼堂々と脱走するジョー。
どこへ向かおうというのか、線路の上をひとりで歩くジョー。
貨物列車の中で焚き火をするジョー。危なすぎるだろ!
コミックでは、ちびジョーはまったく出てきません。
個人的な好みでは、過去がまるで語られないコミックの方が好きではありますが、それでも、小さな頃のジョーが見られる機会は貴重です。
子供の頃のジョーは、とても可愛い!
もしもジョーが子供を持つことがあったら、あんな感じだったのかな?
伝説のあのラストシーンでジョーがどうなったのか、解釈は人それぞれで、生きて誰かと結婚して…というストーリーがあり得ないわけではないのですが…